債務整理

自己破産したら家族にデメリットはある?

「借金が増えすぎてこれ以上支払いができない」「急な失業や病気で支払いができなくなった…」
そうしたときに、自己破産をすることで借金を全て免除してもらうことができます。

しかし、「自己破産をすると家族へ様々な影響がでるのではないか?」と恐れて、借金の相談にすら踏み切れない方は少なくありません。

確かに、自分だけならまだしも、家族や結婚相手に影響が出るようなことがあれば一大事です。

自己破産をすることで本当に家族にデメリットはあるのでしょうか?もしあるとしたら、どのようなことなのでしょうか?

1.自己破産について

(1) 自己破産とは?

借金を法律的に整理することを「債務整理」と言います。債務整理には主に任意整理、個人再生、自己破産の3つがあり、このうち自己破産は「借金の全額免除」という、最も強い効果を有する、唯一の制度です。

しかし、その反面、家や車など資産価値の高い財産は「換価」すなわち手放さざるを得ないという副作用もあります。

なお、自己破産以外の任意整理、個人再生については借金が全額免除になることはなく、あくまでも減額されるだけである一方、この2つの制度では財産を換価されることはありません。

すなわち、債務整理の中でも自己破産は、「借金の全額免除」という極めて大きな効果を持つ一方、大きな副作用が出る場合もある手段であるといえるでしょう。その効果と副作用の見極めが、重要です。

(2) 自己破産による本人への影響

自己破産をすると、マイホームや車を失うだけでなく、以後5~10年はブラックリストに登録されるので、その間は新たにクレジットカードを作ったり、借り入れをすることはできません。

また、一部士業、生命保険募集人、宅地建物取引士 、 警備員などの仕事の方は資格制限をされるので、該当する場合は一定期間は仕事に従事することができません。資格制限の期間は数か月ほどですが、その間だけでも仕事ができなくなるのはデメリットと言えるでしょう。

対象となる職業
弁護士・弁理士・公認会計士・司法書士・不動産鑑定士などの士業、貸金業者、質屋、生命保険募集人、宅地建物取引士、警備員を始めとする一定の業種、商工会議所・信用金庫を始めとする各種団体企業の役員
また、人事院・教育委員会・公正取引委員会など公務員の委員長および委員については、退職、罷免となる 。

その他、官報に自己破産者として氏名・住所が掲載されます。
しかし、官報から自己破産情報が知り合いにバレてしまうというのはレアケースです。官報は誰でも閲覧できるものですが、日常的に見ている人はほとんどいないので、過剰に心配する必要はないでしょう。

2.自己破産をすることによる家族への影響

次に、本題の自己破産による家族や結婚相手への影響を解説していきます。

結論から言えば、自己破産よる家族や結婚相手への「直接的な」影響はありません。
しかし、「間接的な」影響は全くないとは言えません。以下で順を追って説明します。

(1) 影響がないもの

①家族名義の財産は影響ない

自己破産をしても家族名義の財産には影響がありません。自己破産で換価対象となるのはあくまでも債務者本人の財産であり、配偶者、親族の財産はその対象外です。

例えば、夫が自己破産をする場合、住んでいる自宅が妻の名義であれば、本人がそこに住んでいても自宅を手放す必要はありません。

もっとも、 自己破産をする前に財産が換価されるのを恐れて家族名義にしたり、家族の口座に財産を隠したりすることは絶対にNGです。
名義変更は調べれば直ぐに分かりますし、判明した場合は免責不許可事由の「財産隠し」と認定され、自己破産が認められなくなるおそれがあります。

②家族がブラックリストに載ることはない

自己破産をすると本人についてはブラックリストに情報が載りますが、家族についてはブラックリストに載ることはありません

よって、家族については引き続き借り入れも可能ですし、クレジットカードを作ることもできます。

(2) 間接的な影響があるもの

①債務者が家や車の持ち主の場合の財産の換価

上述のとおり、 自己破産をすると、債務者名義の資産価値が20万円以上の財産、すなわち家や車については「換価」対象、すなわち手放さざるを得ません。

例えばそれがマイホームの場合には、当然、家族もそこには住めなくなります。
また 、それが車の場合には、生活に相当の支障がでることが予想されます。

さらに、保険の解約返戻金が20万円以上ある場合は、その保険も原則解約をしなければなりません。生命保険、学資保険などもその対象となります。

もっとも、 生活 に必要不可欠な財産などは、自由財産の拡張によって、裁判所に申し立てをすることで、維持が認められることもあります。

②本人の名前でローンが組めない(お子様の奨学金などへの影響)

自己破産をすると、以後5~10年は本人名義でローンを組むことはできません。保証人になることもできません。
しかし、その間にもお子様は成長します。お子様が進学をするときに教育ローンを組もうと思っても、債務者本人の名義ではローンを組むこともできません。

また、子供が奨学金を申し込むにしても、ブラック期間中は保証人になれないので、配偶者やその他、別に保証人になってもらえる人がいない場合、子どもの進学自体に影響を与える恐れがあります。

③資格制限により収入が途絶えることへの家庭への影響 

自己破産をするときは、自己破産手続き開始決定から免責許可決定までの間、一定の職業は資格制限がつき、自分の職業が該当する場合は仕事に従事することができません。

期間はおよそ3~6か月で、免責許可決定後は復権するので、仕事を再開することが可能です。しかし、一定期間とは言え仕事をすることはできなくなるので、その間は収入が途絶えることになります。無収入が家庭生活に与える影響は決して小さくありません。

また、仕事を中断することで少なからず対外的な信用問題は発生しますし、実際に業務ができないとなると、取引先に損害を与えてしまうこともあるでしょう。

その場合は、その後の事業にも支障をきたす恐れもあるので、そうした点も念頭におく必要はあります。

3.家族にもしっかり説明して自己破産をするべき

自己破産をするときは、できれば家族に内緒で行いたい…と思う方もいらっしゃるとは思いますが、
基本的に内緒でやるのは難しいでしょう。

というのも、自己破産は基本的に家や車などの財産は換価対象となりますので、さすがに家や車がなくなれば家族には知れてしまいます 。

また、自己破産の申し立てをするにも、世帯の収入に関する書類など、様々な書類を裁判所に提出しなければなりません。一般的には奥様が家計を世帯の収入すなわち「家計」を把握していることが多いと思われますにので、 家族に内緒で家族に関する書類を用意するのは難しく、やはり手続を終えるまで全て内緒にするのは現実的ではないでしょう。

また、もし、内緒にできたとしても、その後は5~10年は信用情報の関係で 新たに借り入れをすることはできません。それだけの長期間、自己破産をした事実を隠しておくのは至難の業ですし、精神衛生上もよくありません。

むしろ、今後のご家族の生活のためにこそ、自己破産によって経済的に再スタートを切るのだと正直に打ち明けて、理解と協力を得られるよう、話し合うことが結局は最良ではないかと考えます。

自己破産はその名称の所以かイメージ先行の部分がありますが、経済的に再スターㇳを切るためにはベストの方法であるのは疑いがなく、かつ、何ら恥じることではありません。

4.自己破産を含めた借金問題の解決は弁護士へ相談を

自己破産をすることで家族に直接的な影響はありませんが、財産の換価などで家族に間接的な影響が出ることはあります。特に対象財産が自宅の場合には、家族に与える影響は少なくありません。

自己破産は基本的に家族に内緒で行うのは難しい手続です。どうしても内緒で行いたい場合は、自己破産以外の選択肢も視野に入れるのも一手です。

債務整理は自己破産以外の方法もあります。自己破産は借金問題解決の最終手段であり、状況がそれほど悪化していなければ、別の方法で問題解決できる可能性もあります。

基本的に借金問題は早く対処するほど、解決の選択肢は広がります。自己破産の家族への影響が気になる方は、できるだけ早く弁護士にご相談ください。

泉総合法律事務所では債務整理の解決事例が豊富にあります。ご相談頂ければご要望を丁寧にお伺いした上で、最善の債務整理方法をアドバイスします。

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